それは先週金曜日のこと。
終業時間まであと一時間。
「よし、今日は残業も控えて、とっとと帰宅するぞ!」
「そうだ…帰りにコンビニで何かウマいもんでも買って、晩酌のお供にしよう!」
などと、あれこれ妄想していたところ、ふとノドに違和感を覚えました。
どうせいつもの…でしょ?
自分が所属する部署は、使用資材の品質保持のためもあって空調は比較的しっかりしており、一年を通じてほぼ一定の室温となっています。
一方、湿度に関してはかなり低めになっていて、これが原因でノドがやられたり、乾燥肌になったり、冬場などはインフルエンザなどの感染症が広まりやすくなったり…という側面もあります。
特に、体調が悪い時なんかは職場環境の影響を受けやすいので、今回の違和感も
「最近疲れ気味だったからなぁ…」
「さっきまで、古くてホコリっぽい倉庫でマスクも着けずに荷物整理してたからなぁ…」
程度にしか思っていませんでした。
それにしても何かおかしい…
ノドに違和感を覚えてからほどなく、咳が出始めました。
結構苦しい。痰も出てくるし鼻水も流れてくる。
まさか、風邪ひいたとか?でも特にこれといった心当たりは…
…あった。
そういえば週初から次女が咳と鼻水、そして高熱で苦しみ、三日連続で点滴を打って今日ようやく体調が落ち着いたところだったな…
症状に苦しむ次女の鼻水を拭いてやったり、抱っこしたりおんぶしたりと、かなり接触の機会はあったから、もしかしたら伝染ったのかも…
ちなみに次女が感染したのは、【ヒトメタニューモウィルス】なるウィルスでした。
ヒトメタニューモウィルス?
【ヒトメタニューモウィルス】とは?
気管支炎や肺炎などの呼吸器感染症を引き起こすウィルスの一種。
1~3歳くらいの幼児が感染することが多いが、大人に感染することも。
感染時の症状は、いわゆる風邪の症状によく似ており、
・咳(1週間程度)
・熱(4~5日程度)
・鼻水
といった症状が現れる。
ヒトメタニューモウィルス感染症は1年中発症が確認されているが、3月~6月にかけて特に感染者数が増加する傾向がある。
医師の説明では、幼児が感染することが多いようですが、大人でも感染することはあるとのこと。
実はこのウィルス、「一回の感染では免疫が獲得できない」という特徴があって、何度か感染するうちに徐々に免疫がついて、年齢が上がるにつれて症状が軽くなっていくんだそうです。それなら大人が感染しても不思議じゃないですよね。
もしかすると、今まで生きてきた中で発症した風邪や、風邪気味と思っていた症状のうちの何回かは、ヒトメタニューモウィルス感染症だったのかも知れません。
それくらいこの感染症は風邪の症状に似ているんで、ほとんどの人はヒトメタニューモウィルスなんて疑うこともなく、市販の風邪薬やたっぷりの睡眠、時には『消毒』と称する酒のガブ飲み(笑)をやって症状が改善するのを待つことになるんじゃないでしょうか。
とはいえ、幼児や高齢者の場合、重篤化して気管支炎や肺炎になる危険性もあるので、咳や鼻水をただの風邪などと高をくくらず、ヒトメタニューモウィルス感染症の可能性を頭に入れておいて、早目に医療機関で診察してもらうのがいいと思います。
自分は伝染ったのだろうか?
さて自分の方はというと、帰宅後は咳き込む回数がさらに多くなり、身体全体がだるく、熱っぽくなっていきました。
いつもの週末なら、夜はのんびり夜更かしを楽しむんですが、今日は夜更かしどころか今すぐ寝たい…
風呂には入ったものの、寒気がして気分が悪い…
この時点で自分は風邪をひいたと判断し、止むを得ず市販の風邪薬を飲むことにしました。
ちなみに自分は市販の風邪薬が苦手。理由は「すぐ便秘になるから」。
自分も過去に色々な市販薬を服用してきましたが、風邪薬の類を服用すると便が締まり、その日から便通がしばらく悪くなるんです。
これは自分の体質だと思うんですが、歳を重ねるにつれてこの副作用的な状態が顕著に現れるようになってしまいました。下手すると風邪の諸症状よりもツラいっす…
こうした体質の人はどうやら自分以外にもいるみたいで、現在は便が締まりにくくなる風邪薬も市販されていますが、一般的な風邪薬と比べるとやや高価なんですよね…。
家族には自分のような体質の人がいないので、そんな立派な風邪薬は常備されてません…(悲)
時間も時間だったので今さら買い出しに行けるわけもなく、今回は仕方なく服用しましたが、肝心の症状の改善はあまり見られなかったくせに副作用だけはしっかり現れて、結局この後3日間便秘でつらい思いをしたことは余談です。
さて、体調回復のために今日はとっとと寝ようか…と思って布団に入りましたが、止まらない咳に加えて鼻水がダラダラ流れ出るようになってきました。
こんなんじゃ寝ようにも寝られない。参ったな…
気が付くと朝だった
それでもいつの間にか寝てたようで、気付けば朝になってました。
起床して真っ先に気付いたのがノドの痛み。カラッカラに乾いたような感じで、奥の方からズキズキと痛い。しかも身体のだるさに加えて頭が重い。さすがにこれはマズい…
今日明日は休みだからいいものの、平日にこんな状態だったら絶対仕事にならん…
日中は子供たちの面倒をみるも、身体が思うように動かない。横になってた方がラク。
この時すでに便秘状態でしたが、普通に食欲はあるんですよね…
でもこの状態で食べ過ぎると、後で絶対苦しい思いをすることになるのは分かりきってるんで、意識して量を控えましたが。
夜になると次第に熱っぽくなってきましたが、もうあまり細かいことを考えず、とっとと寝ることにしました。その頃も相変わらず咳と鼻水は続いていました。
明日(日曜日)は外出の予定がある。何とか明日には体調が回復してますように…zzz
願いもむなしく…
日曜日の朝。
昨日の症状の割には結構よく眠れたようで、目覚めは早かったです。
でもやっぱり体調は回復しておらず…
足元がフラつくし、何だか全身がフワフワしてる感覚になる。
頭痛、というより頭重はむしろ昨日よりひどい。
それでも家族には悟られないよう平静を装って出掛ける支度を整え、10時に家を出発。
朝から天気も良く気温も快適でしたが、この体調不良ではそれどころじゃなく。
外出先での食も進まず、早々に帰宅しました。
夕食前、急激に熱が上がってきた感覚があり、もうとにかく横になりたくて仕方ない状態に。
さすがに家族からも気付かれて、体温を測るようキツく言われたので測ってみると、体温計は38.9℃を指していました!
そんな高熱なら横になりたくもなるわな…
家族からは病院の急患診療に行くように言われましたが、もう一晩様子を見ることにしました。
今から急患で診察を受けても、結局翌日にはかかりつけの医療機関に行くことになるんだから、いっそゆっくり寝てた方がいいと判断したのです。
とりあえずササッと夕食(カレーライス)を済ませ、気が進まないけど市販の風邪薬を服用し、そのまま布団に潜り込みました。
いやーしかし、この全身のだるさと熱っぽさ、そして強烈な眠気…
これは今年の2月、7年ぶりに罹ってしまったインフルエンザに負けず劣らずの症状だよ…もうあんな目に遭うのは勘弁して欲しい…
そして月曜日…
やっぱりダメでした。
体温は37.2度まで下がったものの、咳や鼻水、身体のだるさといった症状は残ってて、このままじゃ仕事に支障が出てしまう状態。
仕方ないので朝イチで医者に行き、診断結果と体調次第で出勤するかどうかを判断することにしました。
待ち時間・点滴時間を含め、約2時間半後に下された医者の診断結果は、「何らかのウィルスに感染したことによる症状」とのことでした。
ウィルスを特定する検査などは行いませんでしたが、今回このような症状を引き起こしたのは、やはりヒトメタニューモウィルスだったと思います。
点滴処置後は随分と症状が軽減されたので、その日は午後から出勤することにしました。
「残業続きの毎日だけど、今日明日くらいは定時で帰ろう。そして一日でも早く体調を回復させよう!」
そう心に決めたんですが…
で、その後の経過は?
結局その日も残業することに。
さらにその後も残業の日々…
そのせいなのかどうかは分かりませんが、咳と鼻水の症状がなかなか治まりません。
もう少しゆっくりと身体を休めることができたら、多少回復も早くなるんだろうなぁ…
処方された薬も残りわずか。
今週末までには完治させて、来週にはいつもの体調に戻りたいと思います。
てか、絶対元気になってやる!
………
結論!
ヒトメタニューモウィルス、恐るべし。
決して侮ること無かれ!
もし万一この時期に風邪の諸症状が現れたら、ただの風邪だろうと決め付ける前に、ヒトメタニューモウィルス感染症の可能性もあることを覚えておいて下さい。
そして早目に医療機関の受診をお勧めします。
体調不良も客先からのクレームも、「早期発見・早期治療(対応)」がカギとなります。
デキるビジネスパーソンを目指すなら、自分の体調もしっかり管理していきましょう!
…自分はそんな偉そうなことは言えませんが(苦笑)